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ふるさと兼業地域連携パートナーに聞いてみた!#3(鳥取県エリア編) | ふるさと兼業

ふるさと兼業地域連携パートナーに聞いてみた!#3(鳥取県エリア編)

ふるさと兼業地域連携パートナーに聞いてみた!#3(鳥取県エリア編)

こんにちは!G-netふるさと兼業首都圏プロモーションチームの赤嶺です。

ふるさと兼業の各地域パートナーにお話を聞く、第三弾!

 

初回は、能登エリアの株式会社御祓川の岡本さん(当時)を、第二回目は、仙台エリアのワカツクの渡辺一馬さんにお話を伺いました。

 

第三彈は、砂漠緑化をするために静岡から鳥取に、そして地域から日本を救うために鳥取で活動しているという異色の経歴の持ち主、NPO法人学生人材バンクの中川さんにお話をお伺いしました!

 

・地域団体:NPO法人学生人材バンク 

・エリア:鳥取県

・コーディネーター:中川玄洋さん

 

 

———中川さん、こんにちは!まずは簡単にこの記事を読んでくださる方へ、会社のことやご自身のことを教えてください!

 

中川さん:学生人材バンクは鳥取県鳥取市で、大学生と地域をつなぐ事業を行なっています。私が大学院在学中に何かやりたいけど何をすればいいかわからない、だけどそれを自分で切り開くまではできないという学生に多く出会い、この課題を解決することを仕事としてできないかと考え、大学院卒業後に副業のような形で始め、現在まで続いています。

現在は、若者と地域コミュニティをつなぐ農山村ボランティア事業や、中小企業と大学生の接点を作る長期実践型インターンシップ、地域おこし協力隊の後方支援など、つなぐこと・プロデュースすること・コンサルティングという分野で、幅広く事業を行なっています。

 

特徴的なのは、大学生のボランティアチームをおよそ100人抱えていて、地域で何かやりたいけど地域で何が望まれているかわからない学生と、地域で困っている人をつなぐお手伝いをしています。学生には「働くってなんだろう」を座学ではなく、現場で体験して感じてもらうことを意識をして取り組んでいます。

大学生ボランティアの方達

 

 

 

———静岡から鳥取に、という珍しい経歴をお持ち(失礼でした…)ですが、どんな経緯で今に至るのですか?

 

中川さん:高校2年の時に、鳥取で砂漠緑化をしている鳥取大学の先生の本にたまたま出会い「面白そうっ!」と思った勢いで、鳥取に来ました(笑)。

 

そして、大学に入って、アジアなど海外に行くことがあり、「海外の学生めっちゃ勉強してるっ!!」というのを目の当たりにして、自分たちへの危機感をもちました。そこで、普段の鳥取の中で社会課題に関われることができないかと考え、たまたま地域の人と関わる中で、熱量を持った人と多く出会い「こんなにいるんなら何かできそうだ」と思ったので、そこからずっと鳥取にいます。


 

■ 地域について

 

———地域の特徴を教えてください。

 

中川さん:地域の産業として目立っているのは、農業ですね。砂丘でラッキョウを作ったりスイカや20世紀ナシを作ったり。

 

そのような特徴がある地域だから、「農業に関わる面白いことがしたい人は鳥取にきてね!」と、ブランディングができるとより面白くなるかなと思っています。農業に興味のある学生が多いので、もっと地元企業とつないでいきたいなと考えています。プレイヤーが少なく、大学生の数も5,000人程度しかいないので、行動に移すことができれば地域の人から応援してもらえる土壌があると感じています。

農業ボランティアの様子。すごい景色

 

 

———逆に地域の課題はありますか?

 

中川さん:多様性の少なさですね。プレイヤーが集中してしまっているので(僕を含め。笑)、関わる人や分野が分かれてくると良いなと思います。

 

マーケットが狭いので、例えば、まちなかでカフェを開いたからといって、人が長蛇の列をなして来ることはないので、どんな人にきてもらうかをしっかり設計しないとうまくいかなくなる可能性が高いです。一方で、地域で馴染みのお豆腐屋さんをお孫さんが継いでうまくいっている例があったり、マーケットが狭いからこそ、「絶対にそこで買う」経済圏ができているので事業継承は可能性ありますね。

 

また、デザイン、コンサルティング、ワークショップなど形のないものにお金を払う文化がないのが課題だと考えています。この課題を解決するには、地域の経営者さんにわかりやすい実績や事例が必要だと思います。最初の2・3社で「こんな影響が出ています」ということが言えると、経営者さんもイメージしやすくなってくるのではないかと思いますね。

中川さんの研修の様子

 

 

■   ふるさと兼業について

 

———なぜ、ふるさと兼業の連携パートナーになろうと思われたのですか?

 

中川さん:最近Uターンの30代の方が鳥取に入ってきたり、少しずつ変わってきていますが、先ほどお話したようにプレーヤーが集中してしまっているので「ふるさと兼業」を通して、関わる人の多様性を広げないといけないと感じたからです。

 

様々な選択肢の中で、ふるさと兼業として地域と関わりを持ってもらうことができればと思います。関わる側・受け皿側、両方の選択肢を増やすことは良いと思います。

 

 

 

———これからふるさと兼業であげようとしているプロジェクトはありますか?

 

中川さん:二つあります。

ひとつ目は、農業と福祉事業を掛け合わせたプロジェクトのマーケティングの役割を募集したいと考えています。

もうひとつは、鳥取県でとれた間伐材を使って作るハンドメイド商品を都市部に届けるための戦略プロデューサーを募集する案件です。

 

鳥取の地域の特性を活かした「農業」に関する案件を作っていきたいと考えています。

 

 

———コーディネーターとして心掛けていることはありますか?

 

中川さん:仮説に向かってトライしていくので、特に兼業者の場合は本業もありますので、モチベーションを持って取り組めているかを大事にしています。

 

同じ認識でプロジェクトが進めていけるように、鳥取県内・県外の人の「翻訳」をすることを心がけています。自分のためにもなるし会社のためにもなる、会社のためにもなるけど社会のためにもなるといった「意味付け」を常に意識をして話をするようにしています。

 

 

———最後に一言お願いします!

 

中川さん:人と人との距離が近いので、応援してくれる雰囲気がある地域です!課題が多いので、その分関わりしろがたくさんありますし、充実した濃い内容になると思います!

 

 

地域の経営者と日々接することの多い中川さんは、地域の人材こそ兼業すべきだとおっしゃっていました。客観的に自身や会社を見る機会になり、本当にやりたかったことに気付くことができるという意味では、都市部の人でも地域の人でも変わらないことだなと感じました!

 

ありがとうございました!

 

《お話を伺った方》

・中川 玄洋さん

1979年静岡県沼津市生まれ。鳥取大学農学部卒。鳥取大学への進学をキッカケに鳥取の地へ、学部では、森林ボランティアや環境サークルの部長をやる。大学院1年生時に学生団体”学生人材バンク”を立ち上げる。趣味は会話と子育て。第二子の時に1か月の経営者育休を取得。初日の用事は義理の祖母を救急病院に送ることで、育児と介護と看護のトリプルショック世代という事実を認識、働きやすさを追求するようになる。


 

 

・特定非営利活動法人 学生人材バンク

鳥取県鳥取市で、2002年に当時大学生だった代表が立上げ、大学生と地域をつなぐ事業を行なっている。若者と地域コミュニティをつなぐ農山村ボランティア事業や、中小企業と大学生の接点を作る長期実践型インターンシップ、地域おこし協力隊の後方支援と”地域×若者”の分野では幅広く事業を展開。

金融機関の若手が地域企業に関わり提案を作る”とっとりパラレル留学”などのプログラムも実施。

 

ふるさと兼業では、地域パートナーを募集しています!

独自の強みを持った皆さんと、都市部と地域の人材をつなぐふるさと兼業を通してチャレンジしてみませんか?私たちもまだ始めたばかり、一緒にふるさと兼業をつくっていきましょう!

 

▼お気軽にこちらまでご連絡をお願いします。

info@furusatokengyo.jp

 

 

・過去の「ふるさと兼業地域連携パートナー」記事はこちらから

 

ふるさと兼業では、G-netと連携した独自の強みを持ったパートナーとなるコーディネーターが地域の企業と共に企画しています。ふるさと兼業に共感してくださる各地の企業を見つけるところからはじめ、企業と一緒にプロジェクトを設計し、兼業者・プロボノのマッチングだけでなく、マッチング後の伴走、振り返りまでサポートしていく仕組みを取っています。

 

#1株式会社御祓川 岡本竜太さん(石川県能登半島エリア)※当時

#2 一般社団法人ワカツク 渡辺一馬さん(宮城県仙台エリア)