2024年04月18日(木)
【地域事例集in静岡】ひとり親支援団体の利用者データ分析と業務フロー改善に挑戦!利用者像の見える化と工数削減を達成!
2024年04月18日(木)
このプロジェクトはYogiboソーシャルプロジェクトで実施しました。
■団体概要
シングルペアレント101は「ひとり親でも安心して暮らせる社会の実現」をビジョンに静岡市を中心に活動しています。事業内容は、ひとり親当事者支援(食料支援/コロナ禍の2年間でのべ2000世帯へ35t,17回実施,相談支援,子連れ離婚を考える母親向け冊子の販売)、ひとり親支援者支援(ひとり親やプレひとり親の現状を伝える講座、子連れ離婚を考える母親向け冊子の販売)、未来の当事者支援(高校、大学へ出向きキャリア教育)などの事業を行っています。
■シングルペアレント101とふるさと兼業との出会い
静岡市内を中心に、ひとり親支援を行っている「シングルペアレント101」のバックオフィス支援のプロジェクト。シングルペアレント101は、コロナ禍で生活がひっ迫しているひとり親家庭向けに2020年より2年間で緊急食料配布会&相談会を計17回開催してきました。その活動の中で取得した利用者データを分析し、今後のひとり親支援に役立てたいと考えていましたが、知見のある人材が団体内には不在でした。また配布会&相談会を毎月実施することになり、事務量が増加したため、早急に業務効率化の必要でした。団体の目的や意図を汲み、一緒に同じ方向を向いて活動・コミュニケーションができる人材と出会いたいと「ふるさと兼業」を通じてプロボノ人材を募集。コンサルティング会社の会社員で長年国内の貧困問題に関心があり、団体が求める「スキルと活動への想い」がぴたりとはまる人材がマッチングしました。
■生の声を収集・分析し、注力活動の策定へ
今回のプロジェクトで、全19回のアンケート、述べ559人の回答者の利用回数や属性、回答者の傾向を分析し、集計結果をメディアへの発信や行政の施策検討に活用することができました。
①利用者属性を可視化
今まで漠然とアンケートを取っていたが、利用者の学歴・年収などの項目も入れクロス集計で分析。利用者の7割が毎月の手取り収入が15万円未満であり、厳しい状況の方が利用していることがわかりました。必要な人へ団体の支援が届いていると知る機会になりました。
②地元紙静岡新聞にアンケート結果が掲載
コロナ禍における地方のひとり親世帯の現状データはほぼ存在しておらず、貴重なデータとして地元紙の静岡新聞にも掲載いただきました。
https://www.at-s.com/news/article/shizuoka/1180832.html
③事務作業の効率化
個人情報の取り扱いがあるため、代表1人が担っていた事務作業がコロナ禍の食料配布会実施でその更に激増。汎用性のあるメール自動化ツールの導入により、作業時間は1/7に大幅削減。またこのツールを使い、利用者や寄付者へのメールマガジンを配信、定期的な情報提供や寄付の拡大にも寄与しました。
④YouTubeチャンネルの活用
活用していなかったチャンネルをアンケートデータを発表する場として活用しました。
https://youtu.be/WITT0T4AJSM?si=PeWHnHRyho4zZ9Fj
⑤分析データを元に今後注力活動を策定
データ結果から当事者が望んでいる相談ジャンルのニーズをつかみ、次に取り組むべき事業を経営判断する材料にできました。
■成果をあげるために行った協働の工夫について
募集時に、受入団体とコーディネート団体で理想の人材のマインドや取り組むスタンスを明確化、同じ目線でフラットに対話できる人物とペルソナを設定。過去の経験から受入団体は、人物像のすり合わせや応募時対応を丁寧に実施しました。
またマッチング後もプロボノ人材と実務に入る前に互いの価値観や興味関心事を話し相互理解を深め、率直に言い合える関係性を構築、スムーズな進行につながりました。
開始後は、着実に物事を進めるべく会議の最後に次回日程と互いのToDoを設定しました。プロボノは、団体の依頼内容をそのまま進めるのではなく、問題の本質を団体にしっかり聞き取り整理した上で、最善な業務改善を提案実行してくれました。
期間が限られた中、大きな改善で大きな成果を目指すのではなく、団体の状況を把握し、小さな改善を期間内に積み重ねました。プロボノは、アンケート分析・業務改善を通して、リアルな社会課題の現場や代表の想いを聞くことができ、団体は現状のやり方を変えず業務効率ができ、結果的に互いにとっての価値があり大きな成果を得たプロジェクトとなりました。
プロジェクトURLはこちら(現在は募集を終了しています)
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