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研修先企業を訪問し、プログラムの魅力を体感できる 社員の成長と地域課題解決を両立する ふるさと兼業越境研修プログラム「シェアプロ」 モニターツアー | ふるさと兼業

研修先企業を訪問し、プログラムの魅力を体感できる 社員の成長と地域課題解決を両立する ふるさと兼業越境研修プログラム「シェアプロ」 モニターツアー

研修先企業を訪問し、プログラムの魅力を体感できる 社員の成長と地域課題解決を両立する ふるさと兼業越境研修プログラム「シェアプロ」 モニターツアー

企業の社員がチームを組み、地域課題を抱える企業や団体に越境し、数カ月の期間限定で、イノベーション創出に取り組むーー。

越境学習をベースとした実践型人材育成プログラム「シェアプロ」。
社員の成長と地域課題の解決が両立できる、と導入を検討される企業様が増えています。

そんな企業様にプログラムの理解を深めていただけるよう、ふるさと兼業ではモニターツアーをおこなっています。

過去に研修者を受け入れた・受け入れ可能な研修先企業を訪問・見学し、研修者がどのような体験をするのかを体感していただけるツアーです。企業様のご要望に沿って、地域や見学企業、内容など、オーダーメイドでおこなっています。

過去に開催されたモニターツアーの一例をご紹介しましょう。

 

モニターツアーの様子はこちら

 

3社の研修先を1日で回り、プログラムの具体像を掴む

2023年12月に岐阜で開催した1dayモニターツアー。

過去に研修者や兼業者を受け入れたことがある3社の企業を訪問しました。

今回の参加者は、三井住友海上火災保険・人事部能力開発チーム課長の山本悠太氏と、あいおいニッセイ同和損害保険・人事部人財革新グループ主任の高橋彩華氏です。

「社外カルチャーを経験してもらうことで、イノベーション創出・価値創造ができる人材を育てていく。そんな社内の方針と親和性が高い人材育成の方法として、シェアプロに着目しました。イノベーション人材を育てるにはどのようなプログラム構成にすれば良いか、具体的なイメージを膨らませたいと考え、ツアーに参加しました」(山本氏)

地域課題を解決できる人材を育てていくには、これまでの越境学習より一歩進んだ実践的なプログラムが必要です。そういうところまで取り組めるプログラムなのか、モニターツアーを通して見極めていきたいと考えています」(高橋氏)

 

新商品プロジェクトを手がけ、新たな植林プロジェクトまで提案・実行

最初に訪問したのは、大垣市の大橋量器です。

大垣は日本有数の枡の産地でしたが、需要の減少で伝統企業が次々と廃業し、今やメーカーは大橋量器を含めてわずか2社だけになりました。

「それでも枡は大垣が誇る地場産業だということを、大垣の皆さんに感じていただきたい」。そんな大橋博行社長が先頭に立ち、枡を内装材に使ったり、加湿器に転用したり、と毎年新商品を開発。冷凍ご飯を炊き立てのように温められる枡のおひつ「COBITSU」のようなヒット商品も生み出し、コロナ禍の逆境をはね返して事業の拡大を実現されています。また枡生産の上流過程でもある林業や環境課題にも目を向け、独自の植林プロジェクトも始めました。

この新商品プロジェクトや植林プロジェクトには、大手企業からの研修者が深く関わっています。たとえば内装材プロジェクトではマーケティングを手がけ、植林プロジェクトに至っては企画から森の確保までを手がけました。 

「実は、植林プロジェクトはもともとカーボンニュートラルの新商品を開発するプロジェクトでした。しかし研修者が『森林環境に貢献することが大橋量器のミッションではないか』と植林を提案し、大きく広がったのです。植林にまで結びつける発想は僕にはなかった。今となっては良かったと思います」と大橋社長。

一方、研修に参加したメンバーも、大橋量器の仕事を経験することで成長しています。

思い立ったらすぐに行動に移し、行動しながら考える。そうした変革する地場産業のスピード感が、大企業で働いている人にとっては刺激になったようですね。また『何のためにこの事業をするのか』という目的意識も強くなったようです。本業ではあまり意見を言わなかった人が、弊社の仕事では強く意見を主張するようになり、本業に戻ってからもどしどし意見や疑問を言うようになったと聞きました」

地域課題と正面から向き合うことで、さまざまな気づきがあったのでしょう。

(大橋量器ではヒノキの端材からさまざまな枡を作り出す工場を見学)

 

自社から越境して、自社の存在の重要性に気づく

次に訪れたのはカンダまちおこし。岐阜の十六フィナンシャルグループの社内ベンチャーで2022年に誕生した企業です。

「ローカルにまわる経済をおこす」をミッションに、岐阜・愛知・三重を対象にしたクラウドファンディングプラットフォーム「OCOS(オコス)」の運営や、企業版ふるさと納税のマッチングサービス「CoLoRs(カラーズ)の運営、観光マーケティング支援事業などを手がけています。

「ただ、社員が十六銀行から出向した銀行員ばかりで、デジタルマーケティングに強い人材がいない。ドラゴンクエストで言うと、元営業担当の戦士ばかりいるパーティでした。魔術師などの別のキャラクターがいないと、デジタルの世界では勝てません」と田代達生社長は話します。

そこで、ふるさと兼業を活用して、ウェブマーケティングの人材を募集しました。これまでに4人の兼業・プロボノ人材を採用し、現在も2人が同社で働いています。

社外の兼業人材から課題を指摘され、その課題をクリアにすると、今度は次の課題が見えてくるので、別の兼業人材に仕事をお願いする。そういった形で良い循環がつくれています。悩みや弱みをオープンにできて、プライドを捨てられる人が上手くフィットする傾向はありますね」(田代社長)

現在はデジタルマーケティングに詳しい人材が多いですが、人事や総務、経理などのスキルを持つ人材も求めているといいます。地域の企業には多様な人が活躍できるフィールドがあるようです。

ヒアリングには、田代社長の他、2年前に十六銀行から出向してきた大東加奈さんも参加。

出向元の十六銀行で個人営業として働いていたときは、正直なところ、地元経済に関してあまり考えたことがありませんでした。しかし、カンダまちおこしで町づくりの仕事をし始めてから、地元経済の活性化をするうえで地方銀行の存在がいかに重要なのか。また十六銀行がこれまで岐阜の町に果たしてきた役割の大きさに気づかされました。
また、銀行で働いているときは銀行の常識で物事を考えることが多かったのですが、今の会社には違う考え方を持っている人が多く、視野が広がりました。これが”越境”の魅力だと感じます。
まちづくりの会社で働くという経験はなかなかできないことなので、将来的に十六銀行に戻ったときにはここで得た視点や経験を銀行の皆さんに伝えていきたい。また”大東さんと一緒に働きたい”と思われるようなロールモデルになれるよう頑張りたいと思います」(大東さん)

(カンダまちおこしが再興を手がける、岐阜を代表する繁華街・柳ヶ瀬商店街を視察)

 

自分の仕事の成果がすぐに実感できる。途中からは社員のように

3カ所目は山川醸造。戦時中に創業し、木桶を使った伝統的なたまり醤油や味噌づくりを今も続けている会社です。

岐阜は50年前は25社前後の醤油会社がありましたが、大手メーカーに押され、今や2社しかありません。そうしたなかで、山川醸造は「たまごかけごはんのたれ」や「アイスクリームにかける醤油」など、さまざまなアイデア醤油を生み出し、独自の地位を築きました。最近はオリジナル醤油を作れる「たまりやオーダーメイド30」に力を入れていて、コロナ禍の売上減少を補えたといいます。

これらの事業推進を社員と共におこなっていたのが、トヨタ自動車先進技術カンパニーを始めとした大手企業からの研修者です。鶏卵会社に飛び込み営業をして「たまごかけごはんのたれ」の開発協力社を発掘したり、たまりやオーダーメイド30の営業やプロモーションをしたりしていました。

研修者たちの様子について、山川晃生社長は次のように語ります。
「鶏卵会社との協業が決まったときは、研修者はもう大喜びでしたね。トヨタのような巨大企業にいると自分の仕事がどこにどう繋がって成果になっているかを実感するのが難しい。それが、うちみたいな小さな会社だと、自分がした仕事の成果がすぐに出る。それが楽しくもあり、やりがいにもなっていたようです。途中からは山川醸造の社員のようでした(笑)」

研修者との交流では、次のようなことが印象に残っているそうです。
「『うちの仕事は醤油を作ることではなく、おいしい食卓・楽しい食卓のお手伝いをすること。そう考えると思考の枠がなくなり、自由に商品開発ができる』と話したところ、トヨタ自動車からの研修者は『本業で、トヨタの車を作って売っている時代はもう終わった、と社長が言っていたことがようやくわかった』と話していました。別の環境に来ると、初めてわかることがあるのかもしれません

 ▼フリーランス協会「フリーランスパートナーシップアワード2021」の記事 
 https://note.com/frepara/n/n18a59c03e0a8

(山川醸造では、昔ながらのたまり醤油の製造現場を学ぶ)

 

地域課題に取り組める研修先企業は全国に

3社の受け入れ企業を回り、山本氏は
「期待を裏切らないプログラムだと再確認できました。研修先企業の方たちの熱量が高く、軸もしっかりしているので、我々が学べることは無限にあると感じました。導入に向けて、ゴール設定など具体的な部分を詰めていきたいと考えています」。

高橋氏は、
「印象的だったのは、受け入れ企業を『○○社さん』ではなく、『うちの会社』といって活動している研修者がいたこと。そこまで自分ごととして捉えられる活動ができれば、得るものは大きいでしょう。研修先企業と研修者、送り出す企業の3社にとってメリットがあるプログラムを作っていきたい」と手応えを語っていました。

「1社が抱える課題にとどまらず、地域全体の課題にまで踏み込んでその解決に取り組める研修先企業は、この3社に限らず、全国にあります。
これまで知らなかった企業の課題を、自分ごととして捉え、自分の経験やスキルをフル活用しながら解決に向かっていく。そういうチャレンジをすると、自社の魅力を再発見したり、自分の強みややりたいことを見つけ直したり、といった変化や成長があります。モニターツアーで現地に足を運ぶことで、ぜひその魅力を体感してください」(G-net代表理事・南田修司)

 

 

ふるさと兼業越境研修プログラム「シェアプロ」は、全国10地域での実施が可能です。
ふるさと兼業の地域パートナーである連携コーディネーター機関とふるさと兼業事務局が研修のサポートをいたします。
各エリアで想定されるテーマや特徴の一例について、エリアごとにまとめています。
詳細については該当エリアをクリックするとご覧いただけます。
(※記載している内容は、2023年4月現在の情報です)

1dayだけでなく、泊まりでじっくり現地を視察できるツアーもコーディネート可能です。

以下までお気軽にお問い合わせください。

【連絡先】
ふるさと兼業運営事務局/NPO法人G-net(ジーネット)
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