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「好きを仕事に」の、きっかけづくり。 老舗製菓店の兼業からはじめる、もうひとつのキャリアパス

「好きを仕事に」の、きっかけづくり。 老舗製菓店の兼業からはじめる、もうひとつのキャリアパス

兵庫県養父市の老舗製菓店『株式会社谷常製菓(たにつねせいか)』。同社が取り組むお菓子専門ブランド『完熟いちご菓子研究所』のふるさと兼業プロジェクトが始まりました。今回、SNSマーケターとして参画した兼業人材・岡田拓朗さんをインタビュー。ふるさと兼業に応募した背景や実際の取り組み内容、兼業の価値などについてお聞きしました。

■受入プロジェクト

https://furusatokengyo.jp/project/kansai/hyogo/p1182/

■企業紹介

慶應四年(明治元年)創業。兵庫県養父市を拠点に、伝統的な和菓子から新しい感性を採用した洋菓子まで、素材にこだわった本物のお菓子作りに取り組む。平成26年、養父市が農業の国家戦略特区に指定されたことをきっかけに、自社農園でのいちご栽培を開始。商品の6次化に取り組む菓子専門ブランド「完熟いちご菓子研究所」を立ち上げる。

完熟いちご菓子研究所:https://www.kanjyukuichigo.com/

株式会社谷常製菓:http://www.tanitsune.jp/

■参画者プロフィール

兵庫県明石市出身。関西大学 法学部 法学政治学科卒業。大手人材会社で採用コンサルティング営業やチームリーダーとしてマネジメント、採用業務に従事。採用支援サービスを提供するベンチャー企業に転職後、セミナー講師やキャリア支援などを担う。2019年10月にフリーランスとして独立。現在は複数社でキャリアアドバイザー、インサイドセールス、マーケティング(広報、ライティング)などの仕事を請け負う。映画やドラマのレビューを中心にSNSアカウントを運用。SNS総フォロワー3万名以上で、インフルエンサーとしても活動している。

 

自分の強みを地域企業の課題解決に活かす

ーーふるさと兼業に応募した理由を教えてください。

以前から映画とドラマに関連する投稿を中心にInstagramとTwitterを運用していたのですが、フリーランスになったことをきっかけに、SNSの運用やマーケティングも仕事にしたいと思ったんです。そこで出会ったのがふるさと兼業でした。広報やPRなど、他社媒体ではフルタイムでしか雇用しないような領域の仕事を業務委託として募集している案件が多くて、実績を積むためのファーストステップとしてチャレンジしてみようと思ったのが最初の動機です。

ーー今回の『谷常製菓』に興味を抱いた理由はなんでしょうか?

SNS運用の経験を得られること、老舗の製菓店が仕掛ける『完熟いちご菓子研究所』というブランドに興味を持ったことが理由です。僕自身、いちごが大好きなんですよ。めっちゃ甘党なんです(笑)。自分の好きなものに、自分の強みを活かせる。これまでのキャリアを振り返ると「食」の分野は全くの畑違いで不安もありましたが、一度挑戦してみようと思って応募しました。

あと、もともと地域の仕事に関わりたいと思っていたんです。ふるさと兼業で自分らしい働き方のひとつが叶って嬉しいですね。谷常製菓さんの本社がある養父市を訪れたとき、自然が豊かで、ゆったりとした時間が流れていて、いずれはこんな場所に移住したいなとも思いました。

 

兼業開始3カ月、経験が実績に変わる

ーー2019年11月から本格的に始まった『谷常製菓』でのふるさと兼業。実際、どのようなことに取り組んでいるのでしょうか?

InstagramとTwitterの運用がメインで、週2〜3回の投稿をしています。あと、週1回、担当の太田垣文子さんとWEBミーティングで意見を交わしながら、運用の方針や企画を考えています。最終的に売上を上げることが目標でしたが、そのためにも、まずは完熟いちご菓子研究所の認知度を上げること、商品の魅力を体験してもらうことが必要だと考えました。そこで、いくつか提案しながら施策を実施していたなかで、最もよかったのがプレゼント企画です。

 

1月15日を「いちごの日」と題して、Twitterのフォロー・リツイート、Instagramのフォロー・投稿をしてくれた人のなかから、5名様に商品をプレゼントするキャンペーンです。12月に第1弾、1月に第2弾を実施し、その施策のみでTwitterのフォロワー数が約2,000名、Instagramのフォロワー数が約300名増えました。それ以外の施策も含めて結果的に運用を始めて3ヶ月でTwitterのフォロワー数が14名から約3,200名、Instagramのフォロワー数が339名から約850名にまで増えました。

 

ーー運用開始3カ月でフォロワー数が倍に増加!すごいですね。

ありがとうございます。これで広報の土台はできたかなと思います。当初、任期中の半年間でSNSアカウントの総フォロワー数が3,000人を超えたらいいよねって話していたのですが、その目標は達成できました。

ただ、フォロワー数だけが増えてもエンゲージメントが上がらないと意味がないので、いいね!数やコメント、リツイートなどのシェアをしてもらうための施策も打ち出して、そちらの目標に関しても進めています。ただし、ここからECサイトへの流入と売上により多く繋げるのが次の課題。太田垣さんと話し合いながら施策を考えています。

 

兼業は「好き」を仕事にするための挑戦

ーー担当の太田垣さんと仕事をするなかで、意識していることはありますか?

遠隔で仕事をしているので、正確に意思疎通することやレスポンスを速くすることに気をつけています。あとは、ちゃんと「線引き」をすること。責任を持てない範囲や仕事量的に対応が難しいときはお断りするときもあります。できる・できないを明確にしたほうが結果的にお互いのやること、責任の所在を明らかにできるので、お互いにとってよいと思っています。

ーー最後に、ふるさと兼業の応募を検討している方に向けてメッセージをお願いします。

兼業という働き方は、自分の好きを仕事にするきっかけになる思います。例えば、料理や農業が好きだったり、文章を書くことが好きだったり。僕の場合は何か文章を書いて発信すること、そしてSNSを運用することが好きでした。本当は好きを仕事にするために頑張りたい。でも、本業や生活があるなかで時間を割くのは難しいですよね。

そのような日常のなかで、兼業は、自分の人生を変える兆しになると思うんです。隙間時間を上手く使いながら、自分の好きなこと、得意なことを仕事にできる。誰かのために役立てる。いずれは兼業が本業を逆転するかもしれないし、関わった地域に移住したくなるかもしれません。そんなおもしろいことが起こりうるのが、兼業という働き方だと思うんです。

 

【クレジット】

※本記事はNPO法人G-netが経済産業省「令和元年度地域中小企業人材確保支援等事業(中核人材確保スキーム:横展開事業)」の補助を受けて作成しています。